日本語の本がフランス語で出版「La digue」 2011-10-07

↓バンダイヨーロッパのグラフィックも手がけるAtelier In8が、
http://www.frompau.com/2011/10/atelier-in8/

「ESCAPADES」というシリーズ本の第二弾として、日本の本の翻訳本を出版しました♪

http://editions.atelier-in8.com/catalogue/collection-escapades/la-digue?category_id=12&flypage=flypage.tpl
中身は、内田百閒の処女作の「冥土」にも含まれている「花火」などの8本の短篇集です。

「冥途」より:「花火」「木霊」「蜥蜴」「柳藻」「疱瘡神」
「旅順入城式」より:「遣唐使」「流禍」「雪」


冥途

内田百間

(ウチダヒャッケン)
1889-1971。小説家、随筆家。岡山市の造り酒屋の一人息子として生れる。東大独文科在学中に夏目漱石門下となる。陸軍士官学校、海軍機関学校、法政大学などでドイツ語を教えた。『冥途』『旅順入城式』『百鬼園随筆』『阿房列車』など著書多数。1967年、芸術院会員推薦を辞退。酒、琴、汽車、猫などを愛した。本名、内田栄造

1993年大映公開の黒澤明の遺作となった「まあだだよ」の先生は内田百間がモデル。
黒澤明好きのフランス人に、この作家が選ばれたっていうのはありそうです。

本の内容は
「意識と無意識のあわいに立ちのぼる奇妙な風景。無気味なようで、可笑しいようで、心もとないようで。曖昧な夢の世界を精緻な言葉で描く」
みたいな、ちょっと不思議な世界な物語。

そんな、内容を受けてフランス版の本の題名も、「花火」の冒頭に出てくる言葉でもある、
堤防や防波堤という意味がある「La digue」に決まったようです。

最初に下訳されている翻訳を、本のイメージに合わせるために、6ヶ月かけて翻訳者とやり取り。
言葉使いをもっとわかりやすくしたり、もっと現代風な文にしたり。
そんな過程を経てようやくできあがったのがこの「La digue」

「La digue」の編集長のJosée GUELLILさんに、

「フランスに入ってくる日本の本は、すっごく日本人にとっては変わっていると感じる本が多いのだけど、それはなぜ?」

と言うような質問をしました。
だって、内田百間の本を読んでいる日本人、特に若者ってどれだけいるでしょうか?
今では、かなりいろんな日本が紹介されるようになりましたが、
ちょっと前まではテレビに紹介される番組にしろ変わった内容が多かったように思います。

「私たちには、それが日本なんだけど。エキゾチックというか、フランスとまったく違う文化というか。」

と言って、えっ?違うの?と驚きの顔でそんな返事が。。

「ESCAPADES」のシリーズの発行者Serge Javaloyèsさんは

「シリーズ一作目はスペインだったけど、スペインの本も変わったのが多いけどね。」

ふ~ん。

要するに、異国は異国。共通点の多い本を紹介するよりも、フランス人にとって斬新で、インパクトのある本を選ぶ結果なのかしら?

外国の短編小説を集めた「ESCAPADES」は、フランス人が自分たちとは「違うであろう外国の作品」を集めたようなシリーズになるのかもしれません。

ともあれ、ポー周辺の街から、日本語の翻訳本が出版されたって事実はとっても興味深いのでした♪

本屋さんに送られる前は、こちらのin8の倉庫で眠る本達

今回「La digue」に関わった方達♪

他にも、ワインシリーズなどのきれいな表紙で、プレゼントにピッタリな「Collection porte à côté 」なんてシリーズも出しているIn8

 

また、いつか日本の本がでるかもしれませんね♪ちょっと楽しみです♪

Atelier in8
Chemin du coustalet
64160 SERRES MORLAAS

Tel : 0559120870
Fax : 0559120549
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